Googleの元社員であるFili Wiese氏とKaspar Szymanski氏がWeb検索の未来について語ります。
Fili氏の経歴
Google歴は7年間。検索クオリティポリシー、ウェブスパムのトラッキング、ウェブマスターツールの向上に開発者、アナリストとして従事。また広告主を不正クリックによる損害から守る施策に大きく寄与。現在はベルリンでフリーランスのSEOコンサルタントとして活躍。
Kaspar氏の経歴
Google歴は8年間。2006年から2013年まで検索エンジンのmanual web spanチームに所属、カンファレンスやブログを通してSEO業界になお知られるようになった。彼もまた、現在はベルリンでフリーランスのSEOコンサルタントとして活躍中。
なぜ未だにスパムバックリンクを持つサイトが検索上位にきているのか?
実際問題、彼らの多くは、一連のGoogle Webmasterガイドライン規約違反に苦しめられていると思う。現に私たちの助言を求めてくる人達もいます。
Webサイトを上位表示させることにどれだけリスクを踏むかはサイトオーナー次第。私たちが言えることは安易なトリックによって検索エンジンを汚すような手法を信じる人達はどんどん減っているということ、そして私たちもそう考えています。
どのようなSEO施策が過小評価、もしくは過大評価されていると思いますか?
たくさんの人がPageRankの高いサイトからリンクをもらうこと(外部リンク獲得)に注力しすぎたど思います。自身のサイト内部の施策を正しく行えば、それに勝るものはありません。
最善のSEOキャンペーンはどのようなものか?
疑う余地もなく、100%ユーザーに焦点を当てたサイトを構築することです。オーナーが望む望まない関係なく、検索エンジン対策などそれ以外の施策は二の次に考えてください。
Googleは誰を脅威に思い、また誰を賞賛しているか?
脅威はおそらくクラウドに関するところだと思います。しかし、検索エンジンに関して言うと、Googleは競合することに対してとても前向きにとらえています。今現在は世界中でGoogleの敵はいないようにみえますが、将来的に有力な競争相手がでてくることを楽しみにしています。ライバルの存在は自身をも強くしますからね。
Googleが犯した一番大きな過ちは何だと思いますか?
あくまでも個人的な考えとして聞いて欲しいですが、一番に思いつくのはGoogleマップを生成するストリートビューカーが、走りながらWifiのシグナルをトラックしていることです。あとは既に終了したサービス、たとえばGoogle Reader,Instant Previewもそれにあたると思います。
とはいえ、それ以外の人気のサービスをみればそんなことは小さなことだと思うのも確かです。だって、現時点でGoogleに代わる検索エンジンを思いつきますか?
もし1日だけGoogleの検索エンジンアルゴリズムにアクセスできるなら何をしますか?
全ての処理能力をGoogleMapやGoogleEarthの海洋調査につぎ込みますね。だって宇宙のことはこんなに知っているのに、海中のことってあまり知らないですよね?
今後10年で検索エンジンにどんなことが起きると思いますか?
人口構成やさまざまな分野の産業障壁の変化による思います。新世代のEarly adopterからお年寄りまで全ての人がどこでもいつでも検索できる(アクセスできる)ようになり、もっともっとエキサイティングな世の中になると思います!