予算の関係上、外部業者に頼むのではなく、内策でSEOをされる方もいらっしゃると思います。SEOに関する情報が溢れている現在、頼りにする情報を探し当てることはとても難しく、運が悪ければ逆にSEOの足をひっぱってしまう可能性もあります。そこで前回の投稿に続き、SEOの盲点について、初心者の方が意外に陥りやすい点を中心に5つ上げてみたいと思います。
1. 思いつきでSEOをする
もしWebサイト経由のアクセス、売り上げを大きく期待するのならば、サイトデザインを考える段階からSEOを始めてください。SEOを始めるといのは、SEOをかけやすい構成にするということです。多くの人はWebサイトを作るときに、どうしても見た目や開発の早さを重視し、『SEOはとりあえずサイトが出来上がってから』と後回しにするケースが多々あります。こういう場合、往々にしてあとで「やりたいことができない」、「もしくはできるけどすごく労力がいる」とう問題が発生します。するとどうなるか。”今は忙しいから後回し!” が永遠に続きます。既にWebサイトを持っていて、愛着があるのはわかります。かけた労力も相当なものでしょう。ただ、今一度本来の目的を考えてみてください。作り直しが実は一番の近道かもしれません。
2. SEOに向かないCMSを使っている
CMSとは、Contents Management Systemのことで、サイトの更新がエンドユーザー側で簡単に実施できるソフトウェアです。ユーザーが見る表側の画面と、管理者・編集者が見る裏側の画面が用意されており、サイトに何か変更を加えたいときはこの裏側の画面から簡単に実施することが可能です。
ひとえにCMSといっても様々な種類があり、SEOに向かないものもあります。社内ポータルサイトを作るのであれば、SEOは関係ないですし、管理者が使いやすければどんなCMSでもいいと思います。しかし一般に公開されるサイトであればそうはいきません。例えばSEOに重要なタグで言えば、title h1 altなどサーチエンジンがインデクシングの拠り所とするタグは簡単に入れ込める必要があります。また記事内のstrongタグなどが使えるか(HTML編集できるか)も重要な要件になります。
CMS選びについてはたくさん話したいことがあるのですが、トピックとずれるので、それはまた次の機会にします。とりあえず、重要なのは、先述のSEOフレンドリーであるということと、そのソフトウェア、サービスが十分に有名で人気があることです。サービス・ソフトウェア自体に体力がないと、サポートがなくなったり、活発な意見交換がないのでバグフィックスされない、知りたい情報がインターネットででてこない など困ったことになります。
これを加味すると現状では以下の3つがお勧めです。いづれも有名かつSEOしやすい設計になっていますので、どれにするかは管理者の好みやデザインテンプレートの好みで決定していただければと思います。
1, WordPress
2, Joomla
3, Drupal
3. Webサイトの構成がSEOに向かない
例えば1で上げたようにSEOを意識してサイトデザインを始めたします。デザインがある程度形になってくると恐らくトップマネジメントへ承認をもらいに行くことになると思います。そこで彼らはこう言います。「文字が多いね。simple is best! less is more!だよ。 もうちょっとすっきりさせよう」。 Webサイトに関して少しだけ知っていて、慣れている人に多いセリフです。確かに見やすいサイトを作ることはいいことです。無駄な情報を載せないことは必要なコンテンツを際立たせるために必要です。写真をふんだんに使ったサイトはきらびやかで見た目がいいです。全部写真とイメージで構成されているサイトはなんとなくアーティスティックで精錬されている印象を受けます。
しかし、これを検索エンジンの立場になって考えてみると自体は一転します。検索エンジンは画像を解析できません。それがなんの画像であるかはaltを頼りにする以外、さっぱりわかりません。仮にaltを入れていたとしても先日のhummingbirdのように、検索エンジンはどんどん会話ベース、より長いセンテンスでページを判断するようになってきているため、altに設定した単発の言葉ではその効果にも限界があるでしょう。
私もサイトデザインのフェーズでデザイナーさんにモックアップをお願いするときがあるのですが、ここがすごくぶつかるところです。デザイナーさんは自身のポートフォリオとなるのでお洒落で精錬されたデザインを推してきます。一方、私(開発者・マーケティング担当)はアクセス数や売り上げなど、依頼者が要求する結果を出さなければなりません。するとどうしてもSEOに寄っていき、画像をで表現されているところを文字に変えたくなり、結果デザイナーとぶつかる というわけです。
もしもあなたがその組織のなかで一番SEOについて知っているという自信があるのであれば、デザイナーやマネジメントと戦ってください。依頼者の要求を叶えて上げられるのは、あなたの提案だけかもしれません。
4. タグに記載するキーワードリサーチをしていない
title,h1,alt などは検索エンジンにコンテンツの内容を知らせる重要なファクターです。ここを疎かにして他のコンテンツ部分だけに力をいれても期待する結果はでてこないでしょう。これらのタグを作りこむことはいわばサイエンスです。マーケティングが得意とか開発ができるとかそれだけで達成可能なことではありません。サイト全体の方向性・戦略、訪問者の性質、ターゲット層の分析など、それらを熟知し、適切なツールを使い、キーワードの選定ができる能力が必要となります。
キーワードリサーチは想像するより、とても時間のかかる作業です。依頼者からキーワードはあくまでも参考程度にとどめ、ご自信で再度リサーチをかけてみてください。もらったキーワードはそもそも月間検索数が少なく、仮に上位表示されてもあまり効果が期待できないかもしれません。
5. 一度だけしかSEOをしない
Webサイトが生き続けている以上、SEOはずっとし続けなければいけません。Googleでいえば、検索エンジンのアルゴリズムは年に100回くらい変わといわれています。お知らせがくるわけではなく、どんな変更をしたのかももちろん知らされません。自身でアクセス解析をして調整していくしか方法はないのです。毎日の見回りを怠らないこと、そして変化に敏感になること それがサイトを上位に表示し続けるために必要なことです。
Googleだけで一日30億回の検索が行われています。そして75%の人は検索結果の最初のページしか見ません。1ページ目に出現することの重要性は明白です。1ページ目に出現させるるためにEOをしっかり行うことが、人気Webサイト育てるためにやらなければならないことだということがご理解いただけると思います。ぜひ、今回挙げた5つの点を注意してWebサイトを運営してみてください。